2000年8月26日。
最高気温36.4℃。最低気温25.4℃。
祇園の町内では、今夏 今世紀の最後の地蔵盆が、小さな町内で今夜行われています。
地蔵盆は、平安末期から貴族に流行り、民間にも石地蔵尊を祀るようになった。
地獄の鬼から子供を守るという信仰。
各町内では、このために地蔵の化粧をしてお供物を供え、福引きやゲームを楽しむという。
町かどの小さな祠に、果物やお酒をお供えされて、子供や大人がゲームをしたりお酒を飲む。
少子化、高齢化で年々寂しくなる夏の行事ですが、それでも京都の人たちは特別な思いを地蔵盆には懐いています。
人々の営みが、家庭と町内という古い時代の仕様区分がそのまま残っている町内会。
古い日本の、最小単位の自治のカタチが、ここに残っているのですね。
ここでは、金持ちもお偉いさんも、年寄りも子供も同じ路地でジュースや酒飲みながらゲームや歌で夜のくれるのを待ちます。
子供達は大人の役割を知り、大人は子供の所属(家庭)と彼らの勢力地図や友人関係を知る。
こうして、子供の人間関係や大人の相関図といった人間関係も、みんなが知る。
古い言い方ですが、町衆たちは子供も大人も道で会話をします。
本当は当たり前のことなんでしょうが、今の社会が求めているのは、そういうコミュニケーションなのでしょう。
おばはん、その箱持ったるわ!
純チャン、おかはんさっき家帰らはったから早よ戻りよし。
なぁ、このバナナ100円でエエさかい、頼むわ持ってってぇなぁ!
このぼろくて再生不能の町並みと、労働人口の激減で、ビジネスの議論ではダメエリアの京都旧市街地。
ここに住み始めて3年。
五十代独身女性の飲み友達、9人の子持ちのオバハン、元相撲取りのお好み焼きやの大将……
この結界の内側・京都の地と、ビジネスの魑魅魍魎の跋扈する東京。
どう生きて行こうか。
 |