第七話


古都、京都は、国際観光都市ということになっているらしい。

いたるところに景勝地をいだく東山三十六峰の麓には、一歩道を入るとそこには心和ます風景が広がる。 この一帯は、風致地区、歴史的風土特別保存地区である。
だが、これらの景色からは、歴史ある風景を守ろうとする意図は読み取れない。

歴史的風土を浸しているのは、何なのだろう。
市場の論理が、観光と都市の基盤を築いていることは重々理解をしている。社会資本が、国民の暮らしを支えていることも、当然である。
だが……

今、全国の町の景色は均一化し、市場原理が人々が営々と築き上げてきた景色を塗り替えている。
間もなく、この歴史ある古都は日本国内どこにでもある景色の町になる。

狭窄物のない景色。
仏さまは、激しくうつろう景色をどのような気持ちでご覧になっているのだろう……
撮影地 撮影日
京都市東山区 00/03/13